歴史 history

リベロの歴史historyページです。

1976年、東京都新宿区中落合の緑陰に包まれた、すきま風の吹く小さな事務所でリベロの活動が始まりました。当初、翻訳者、アルバイト、学生、クライアントが入れ替わり出入りする、様々な職種の人達の知的な交流の場でした。翻訳者といえども、関係する分野の専門知識を持つわけでもなく、皆文字通りの素人でした。しかし好奇心は旺盛で、大胆さだけを頼りに、各分野の参考書・専門書を取り寄せ研究を重ねました。肝心の基礎知識そのものは、クライアントから直接指導を受けると言った有様でした。しかし、幸運にも、私達は、クライアントによる叱咤激励の恩恵を受けました。我々翻訳者は、遅々としていましたが堅実な歩みをきざんでいきました。創立時期の主たる活動は、プラント輸出、海外での大学建設、空港建設に伴う様々なフランス語書類、外国でのプラント建設にともなう、土木、建設、設備、運転制御、引き渡し、職業訓練と多岐にわたる文書の作成でした。すなわち、1970年後半は、我々の創立にともなう種まきの季節でした。1980年代は、成長の時代でした。我々は、この時代、単にプラント輸出のみならず、建設会社、建材メーカー、ガラスメーカー、製造メーカー、製紙会社、ODA関係の各文書の専門文書も扱いうる能力を身につけました。
また、アメリカ人、フランス人のネイティブの翻訳家、プルーフリーダの参加を得てより表現力に富んだプレゼンテーションも可能になりました。更に、我々の本領は、翻訳に着手する前に客先の依頼文書・文献の徹底した検討にエネルギーを割くことにあります。こうした過程を通して、発注者の意図する所を正しく反映した翻訳を実現できるようになりました。

西落合時代(1985~1992年)、富士見台時代(1992~1998年)は、我々の停滞と成長を含む激動の時代です。時代は、国内経済のバブルが終了しつつあり、不安定な受注が続く時代でした。堪え忍ぶことこそ、我々の習性です。恒温動物が寒い冬の季節、土中に蟄居するように、風雪が過ぎ去るのを待ちました。

やがて、新しい春の到来とともに、若い人材を中心に、以前にもまして、顧客の多様な要求に、柔軟な態勢を確立しました。今、弊社は、十分な人材と関係資料を備え、地球温暖化、国際協力、環境等の最近のテーマも取扱えるインフラとスキルを備えました。皆さまからの、“声”をお待ちしています。